歯周病治療

Periodontal

歯周病は、歯を失う一番の原因です

歯周病は、歯肉に発生する炎症が原因で、最終的に歯を支える歯槽骨を含む周囲の組織へと影響を及ぼす疾患です。特に35歳以上の人々にとって、歯周病は深刻な影響を及ぼし、45歳を超えると、むし歯を越えて歯を失う原因の一位になります。最近では10代の若者にも症状が見られることがあり、全世代で積極的に治療・予防を考えなければならない疾患です。

歯周病の進行段階

  • 01

    歯肉炎

    細菌に含まれる歯周病菌の毒素により炎症が起こり、歯ぐきが赤く腫れている状態です。
    痛みなどの自覚症状はほとんどありません。そのため、多くの方がクリーニングやメインテナンスを怠ってしまい、症状がより悪化してしまうのです。

  • 02

    軽度の歯周病

    歯ぐきに軽度の炎症が生じており、歯磨きの際には歯ぐきから出血することもあります。歯と歯ぐきの間に歯周ポケットが形成され、歯垢や歯石が付着しやすくなります。

  • 03

    中等度の歯周病

    歯を支えている歯槽骨が、歯周病菌によって溶かされ始めています。歯周ポケットも深くなり、さらに汚れが溜まりやすい状態です。口臭が出てきたり、歯がグラグラと動くような感覚を覚えたりすることが増えてきます。

  • 04

    重度の歯周病

    歯槽骨の半分以上がすでに破壊され、歯を支えること自体が難しくなっています。歯を指で押すとグラグラするのがはっきりとわかったり、歯ぐきからは膿が出たりします。歯が抜け落ちるリスクが高い状態なので、迅速な歯科医院での治療が必要です。

歯周病と全身のかかわり

歯周病は口内だけの問題に留まらず、全身への影響も注目されています。歯垢には膨大な数の細菌が含まれており、これらが歯肉の血管を通って、全身に巡り、さまざまな疾患の原因となることが明らかになってきました。わかっているだけでも、糖尿病、心疾患、誤嚥性肺炎、低体重児出産などに関与しています。

歯周病によって起こり得る全身疾患

糖尿病

歯周病が進行すると、インスリンの機能低下を引き起こします。結果的に血糖を適切にコントロールできなくなるので、糖尿病が悪化する可能性が高まります。また糖尿病が進行すると傷が治りにくくなり、歯周病治療の効果も低下してしまうのです。

心筋梗塞

歯周病関連の細菌は全身に炎症反応を引き起こし、血管にも損傷を与えることで、血栓形成のリスクを高めます。血栓が形成されると、動脈硬化や心筋梗塞の発症リスクも増します。

誤嚥性肺炎

食事をした際に食べ物や唾液が、誤って肺に入り込むことがあります。そのような時に、口腔内のケアが不十分だと歯周病菌が肺に入ってしまい、誤嚥性肺炎の発症リスクが高まります。高齢者は免疫力が低いため、特に注意が必要です。

早産・低体重児出産

歯周病の炎症が進行すると、歯周病関連の炎症物質が子宮の収縮を促すことがあります。すると早産や低体重児出産のリスクを高めます。特に妊娠しているときは、つわりなどの影響で口腔内のケアが不十分になりやすく、注意しなければなりません。

当院の歯周病治療の特徴

point

予防PMTCと合わせた丁寧な診療

PMTCとは、専用の機器とフッ化物入り研磨剤を使用して、歯みがきで落とせない歯石や磨き残したプラークを中心に全ての歯面の清掃と研磨を行い、むし歯や歯周病になりにくい環境を整えることです。

中度・重度の歯周病になってしまうと外科治療を伴うことが多く、患者さまの体に少なからず負担がかかってしまいます。歯周病は予防が一番大事であり、初期段階の歯周病であれば定期的なメインテナンスで進行を抑制することが可能です。PMTCの予防処置と合わせ、歯周病を治療することで、歯周病にならない口腔内をつくることを目指します。

主な歯周病治療

PMTC

PMTCは歯科専用の治療器具と研磨剤を使用し、歯を隅々まで磨き上げる処置のことです。歯に付着した汚れや細菌を徹底的に取り除けるので、お口の中がサッパリとします。また、PMTCの後は汚れや細菌が歯に付着しにくくなるので、確かな予防効果が期待できます。

スケーリング・ルートプレーニング

歯垢が蓄積し、時間が経過すると、リンやカルシウムなど唾液中の成分と結びつき、歯石を形成します。歯石の表面は凸凹で、さらに歯垢が溜まりやすい構造を持っていることから、歯周病の進行が加速するリスクがあり、早急に取り除かなければなりません。
しかし、普段の歯磨きでは歯石を除去するのは困難です。そこで歯科医院でのスケーリングが必要になります。また、歯周病が進んだ場合は、ルートプレーニングで歯の根元までの歯石を除去し、滑らかに仕上げていきます。

ブラッシング指導

歯周病の根源である歯垢や歯石を抑えるためには、常にお口の中を細菌の少ない状態にキープする必要があります。そこで当院では、患者さま一人ひとりに合ったブラッシング方法をご提案します。「歯磨きなんて誰でもできる」とお考えかもしれませんが、きちんとケアできている人は少数派です。正しい歯磨きの方法を学べば、健康な口腔環境を維持できる可能性が高まります。

歯周病にならないために、定期的なメインテナンスが必要です

家庭でのセルフケアと合わせて、定期的な歯科クリーニングを受けることが、歯周病予防には不可欠です。特にむし歯や歯周病は初期段階だと、症状に気づきにくい傾向にあります。そのため歯科医院でのメインテナンスを定期的に受けていただくことで、口内の清潔を保ちつつ、問題の早期発見と治療が可能になります。

予防歯科

診療時間 日/祝
9:00~12:00 /
14:00~19:00 /

△…土曜日午後は、13:30~17:00
休診日…日曜、祝日

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